西オーストラリア州政府


西オーストラリア州の各地域 |

パースとドラマティックな9つの地域

西オーストラリア(WA)州はオーストラリア大陸の約3分の1を占め、日本の約7倍の面積があります。そのため様々な地理や気候の特殊性がみられ、北部熱帯性気候の緑豊かなキンバリーから、金鉱のある砂漠、そして温暖な南西海岸へと至ります。WA州は行政と経済運営を目的として、州をパースと9つの地域とに分けています。人口はパースと州南西部に集中しています。

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 パース首都圏:西オーストラリア州の首都
パース(Perth)はコスモポリタンで多文化な洗練された都市で、WA州の政治とビジネスの中心を司っています。155万人の人口の内30%を超える人々は海外出身者で、3,000人以上の日本人も永住しています。

パースの気候は暑くドライで爽やかな夏と、穏やかな寒さと降雨の冬という温暖な地中海性気候に恵まれています。活力ある文化的な都市の魅力に加えて、数え切れないほどの美しい公園とビーチは、豊かなライフスタイルに寄与しています。またパースには5つの大学と5つの職業訓練校もあります。パースは、この7年間(2004-10年)エコノミスト・インテリジェンス・ユニットにより、最も暮らしやすい都市として世界トップ10のひとつに選ばれました

キンバリー地域:ダイヤモンドと真珠
キンバリー(Kimberley)地域はWA州の最も北に位置し、東南アジアの南側に面して、海岸線は、西はインド洋、北はティモール海に開かれています。この地域は熱帯性モンスーン気候で、雨期は年間降雨量の90%の雨が降り、乾期はドライで涼しいという2つの特徴的な季節があります。地域経済は鉱業、観光、牛肉やトロピカル農産品を含む農業など多様な産業が発達し、ブルーム(Broome)は真珠の町として知られ、長い間日本のコミュニティが形成されていました。最近ではアーガイル・ダイヤモンド(Argyle diamond)鉱山が開かれ、工業用ダイヤモンドとして世界でも最大の生産高を誇っています。

ピルバラ地域:鉄鉱石の豊かな赤い大地
ピルバラ(Pilbara)地域はWA州の北西に位置し、西部の乾燥した砂漠からダンピア(Dampier)群島の素晴らしい海岸線に至っています。カリジニ国立公園(Karijini National Park)とミルストリーム国立公園(Millstream National Park)があり、素晴らしいシュノーケリングやボートを楽しむことができます。この地域は世界的にも大規模な生産を誇る鉄鉱石や石油産業が活況を呈し、今後10年の間に新しい大規模なプロジェクトの操業開始が予定されるなど、WA州経済推進の一翼を担っています。

ガスコイン地域:魅力的な世界遺産シャーク・ベイとニンガルー・リーフ
ガスコイン(Gascoyne)地域はWA州の北西に位置しピルバラ地域に隣接、600kmの海岸線はインド洋に接し内陸部への距離は500kmあります。南回帰線直下に位置し中部亜熱帯性気候で年間晴天日数は320日です。沿岸地域は世界的にも有名なニンガルー・リーフ(Ningaloo Reef)、コーラル・ベイ(Coral Bay)、モンキー・マイア(Monkey Mia)と世界遺産のシャーク・ベイ(Shark Bay)を抱しています。好況な地域経済は観光業が牽引し、鉱業、漁業、製造業、牧畜、園芸がそれに続いています。

ミッド・ウエスト地域:西オーストラリア州のイセエビの本場
ミッド・ウエスト(Mid West)地域はWA州の約5分の1の面積を占め、南のウィートベルト地域から北のガスコイン地域まで広がり、東へは800kmの距離があります。沿岸近くの豊かな漁業や農業、内陸部の牧畜や鉱山地区にわたり幅広く多様な地形が生かされています。地域経済は原油及びコンデンセート、天然ガス、ニッケル、金、鉱物砂などによって主に支えられています。農業製品では小麦、豆類、羊毛や食肉の生産が盛んに行われ、またWA州でも重要なイセエビ漁場としても発展しています。さらにミッド・ウエスト地域はパースに近く、ますます人気の観光スポットとなっています。

ウィートベルト地域:西オーストラリア州農業の中心
ウィートベルト(Wheatbelt)地域は西側がインド洋に面し、一部がパース首都圏の北東部を囲んでいます。また東はゴールドフィールズ・エスペランス地域へと広がっています。ウィートベルト(小麦地帯)という名前が意味するように、この地域はWA州だけでなくオーストラリア国内においても農産業の中心と言えます。多くの食肉やWA州の小麦の約3分の2を生産しています。また150kmの海岸線は豊かな漁業を支え、パース近郊の観光地にもなっています。

ゴールドフィールズ・エスペランス地域:オーストラリアの有名な金鉱
ゴールドフィールズ・エスペランス(Goldfields-Esperance)地域はWA州の東南に位置し、9つの地域の中で最も大きな地域です。南の海岸線から北部ゴールドフィールズの荒野まで及ぶ巨大かつ様々な景観をもつ地域です。手つかずの自然と花崗岩の複雑に入り組んだ南東海岸には4つの国立公園があり、その多様な植物や動物を保護しています。カルグーリー(Kalgoorlie)はオーストラリア金鉱業の歴史的な場所であり、今日も金とニッケル生産は地域経済の主要な原動力となっています。また成長を続ける観光業に伴って南部では農業及びワイン生産が盛んに行われています。

サウス・ウエスト地域:力強い経済を支えるワインとサーフィン
サウス・ウエスト(South West)地域はWA州の美しい南西部にありインド洋と南極海に面しています。パース首都圏以外では最も多くの人々が住んでいる地域です。国立公園、古代林、ビーチ、世界的にも有名なサーフィンとマーガレット・リバー(Margaret River)のワイナリー、エコツーリズなどの名所は、この地を人気の観光地としました。地域経済はWA州で最も多様な産業を抱し、アルミナと亜鉛を含む鉱物抽出製造、広大な広葉樹などの林業、ワイン、漁業と観光業が牽引しています

グレート・サザン地域:豊かな農業と観光の中心
グレート・サザン(Great Southern)地域はWA州南部の海岸線250kmに沿い、広大な森林や農地、ポロングラップ国立公園(Porongurup National Park)やスターリング・レンジ国立公園(Stirling Range National Park)、フィッツジェラルド生物圏保護区(Fitzgerald Biosphere)など多くの観光名所があります。地域経済の基盤は一次産業であり、大規模農業、羊毛、食肉、漁業と林業を特徴としています。その他にワイン開発、園芸、養殖水産業や観光業も盛んに行われています。

ピール地域:アルミナTの世界的リーダー
ピール(Peel)地域はパースのすぐ南に位置し首都圏とサウス・ウエスト地域の間にあります。西はインド洋に接し、ゴムノキの森林とダーリング・レンジ(Darling Range)の起伏のある農地が、東のウィートベルト地域にまで広がっています。海岸地区、河川、農地、園芸地など地理的にも多様な地域です。地域経済は世界的にも大規模な埋蔵量のボーキサイトの採掘、アルミナ生産のための加工業を基盤とし、金鉱業や大規模な農業、観光業が栄えています。