西オーストラリア州政府


オーカジー・ミッド・ウエスト開発プロジェクト |

ミッド・ウエスト地域の新深海港

西オーストラリア州ミッド・ウエスト地域(Mid West region)の鉱山開発や鉄鉱石輸出を支援するために、州開発省はオーカジー・ミッド・ウエスト開発プロジェクト(Oakajee Mid West Development Project.)への西オーストラリア州政府の参加を調整しています。このプロジェクトでは、ミッド・ウエスト地域ジェラルトン(Geraldton)北25kmのオーカジーで、深海港、付随鉄道インフラ、大規模な新資源処理や輸出産業開発のための多目的な世界クラス工業地域開発の必要資金を40億ドルとしています。オーカジーから輸出される鉄鉱石の鉱床はオーカジーから数百キロメートルの距離にあり、ジェラルトン北東と南東に位置しています。

インフラ建設予算の内約35億ドルは、港湾や鉄道建設プロジェクトに直接投入されます。これは民間セクターの港湾インフラのための投資、また州や連邦政府の共用インフラへの支出も含まれます。北部鉄道はジェラルトン北東の鉱山と港を結び、南部鉄道は南東の鉱山と港をつなげます。

開発日程
2009年3月、西オーストラリア州政府はオーカジー・ポート&レイル(OPR)と、オーカジー港&鉄道州開発協定を締結しました。マーチンソンメタルズ社(Murchison Metals Limited)と三菱商事株式会社の子会社三菱デベロップメント社は、それぞれOPRの50%の権益を所有します。州開発協定では、港湾のインフラ提供者として排他的にOPRを指定し、ミッド・ウェスト北部の鉄鉱石鉱山への鉄道を自由に利用できるように備えています。北部鉄道は、初期生産高年間45Mtを見込む3社の取引先をもつOPRによって運営されます。

2009年5月、ケビン・ラッド(Kevin Rudd)オーストラリア首相とコリン・バーネット(Colin Barnett)西オーストラリア州首相は、将来のオーストラリア経済にとって重要なオーカジー港プロジェクトを支援するために、ジェラルトンを訪問し、連邦と州政府の出資を確約しました。また2009年5月、連邦政府と西オーストラリア州政府は、2009~2010年予算において、今後4年間オーカジー深海港の共用施設開発へ、それぞれ3億3900万ドルの支出を約束しました。これにより民間セクターは、港湾・鉄道インフラ開発に必要とされる約40億ドルの不足額を出資することになります。

2011年7月にOPRは事前調査を提出し、最終期限の2011年12月には、実施協定、環境や先住民の承認、供給網に関する協定を成立させます。建設開始は2012年、また港で最初の積荷が行われるのは2015年後半を予定しています。

州政府は、この建設に出資し、防波堤、航行補助施設、運河、港湾浚渫や港湾関連サービス、道路、公共施設を含む共用インフラを保有します。州政府の資金は商業ベースで課される使用料により回収される予定です。

長期的拡大の可能性
OPRは出資および建設、リース等を行い、港には少なくとも1カ所のケープクラスの停泊施設や第2の停泊施設建設も可能な民間港湾インフラを運営します。50年後にはリース契約は終了し、州に民間インフラ運営が戻ってきます。今後港湾の拡張については、どのようなものであっても州政府によって決定されます。これは他社による追加停泊施設、鉄鉱石や他製品の輸出関連施設、非鉄鉱石輸送のためのオーカジーとナーングル(Narngulu)間の鉄道建設も含まれます。